壊れにくく(損傷性:Damageability)、直しやすい(修理性:Repairability)自動車の調査研究をしています。具体的には、自動車メーカーの新型車について衝突試験を行い、その結果を自動車メーカーに報告して車体構造や修理方法に関する改善提案を実施しています。また、先進運転支援システム(ADAS)の性能評価を行っています。損傷性・修理性の評価やADASの評価結果を基に、自動車修理の国際研究団体であるRCARにて、自動車の技術進化に合わせた新たな世界共通の試験基準や設計・修理の指針(デザインガイド)を作成しています。
衝突実験場にて衝突実験を行い、損傷性・修理性の調査を行っています。衝突実験とその後の修理を通して得られた知見に加え、光学式3Dスキャナを用いた分析や、コンピュータによる車体構造部品の変形解析等、多面的な観察と考察で改善提案に繋げています。
自研センター構内、および外部のテストコースで性能評価を行っています。その結果をもとにRCARにて新たな評価法を開発し、性能改善の提案を行っています。
自動車メーカーや損害保険会社等の要請により、衝突実験場や当社の設備を活用した受託実験を実施しています。また、保険データや交通事故データの分析により、市場実態を把握して調査研究に役立てると共に、損害保険会社へ情報提供を行っています。
当社は創設時より衝突事故による自動車の損傷性と修理性についての調査を基幹業務の一つとしています。1988年3月に完成した衝突実験場は、完全屋内型施設です。年間約100回の衝突実験を行い、損傷性、修理性の研究をはじめ、研修教材の作成、損害保険会社や自動車メーカー等からの受託実験等幅広い調査研究に活用しています。
衝突実験場は奥行き100m、幅15Mの助走路に車を加速する牽引装置を備え、時速55km/hまで衝突速度を上げることができます。複数の高感度高速カメラを備え、撮影された映像は即座に大型モニタにて確認することができます。